「会社に依存しない生き方」と聞くと、どんなイメージを持つでしょうか。
会社を辞めて独立する、フリーランスになる、FIREして働かずに暮らす——そういった「会社を離れること」を思い浮かべる人が多いかもしれません。
でも私は、必ずしもそうではないと考えています。この記事では、40代の会社員である私が、いま実際に持っている「会社に依存しない生き方」へのスタンスを、等身大でお伝えします。きれいごとや成功談ではなく、道半ばの本音として読んでもらえたら嬉しいです。
「会社に依存しない」とは、会社を辞めることではない
まず、私が考える「会社に依存しない状態」を整理しておきます。
それは、会社を辞めて自由業で生きていくこと、だけではありません。
会社員として働きながらも、それ以外に副業や投資などで一定の収入を得ている状態。そして、もし会社を辞めることになっても、なんとか暮らしていけるだけのセーフティネットを、自分で確保している状態。
私がイメージしているのは、そういう生き方です。会社を飛び出すことがゴールなのではなく、「会社が唯一の頼みの綱ではない」という状態をつくることが大切だと考えています。
なぜ「会社に依存しない」ことを考えるようになったのか
私がこう考えるようになったのには、自分自身の経験があります。
私が新卒で入社した当時、今思えば給料はとんでもなく安いものでした。昇給も少なく、会社からの給料だけでは、自分が望むような生活も人生も難しいと感じたのが、一番のきっかけです。
そして、収入源が会社だけだと、どうなるか。会社の中で嫌なことや理不尽なことがあっても、ただ耐えるしかありません。当時の私にとって、これは大変な苦痛でした。
「辞めたら生活できない」という状態は、自分から選択肢を奪い、理不尽に耐える以外の道を見えなくしてしまう。これが、会社に依存することの本当の怖さだと、身をもって感じたのです。
時代は変わった。働く側にも選択肢がある
私が苦しんでいた頃は、転職は今のように一般的ではありませんでした。「一度入った会社で勤め上げるのが当たり前」という空気が、まだ強く残っていたのです。
しかし、時代は変わりました。今では転職はある意味で当然のものになり、かつてよりも働く側が選択肢を確保できる時代になったと感じています。
加えて、忘れてはいけないのが、会社そのもののリスクです。どんな会社でも、経営が傾く可能性はゼロではありません。自分がどれだけ真面目に働いても、会社の都合で状況が変わることはある。これもまた、一つの会社に依存することのリスクだと考えています。
まず捨てたのは「会社で出世する」という考え方
ここからは、私が会社依存から抜け出すために実際にやってきたことを、正直に書きます。
最初にお伝えしておくと、私はまだ、会社依存から完全に抜け出せたわけではありません。
これまでさまざまな副業に取り組んできましたが、正直なところ、そこまでの成功はできていません。経歴的にも、会社員と自由業を行ったり来たりしてきました。胸を張れるような成功story ではないのです。
それでも、一つだけはっきり言えることがあります。それは、「会社員として成功する=出世する」という考えを捨てたことです。
ここは、他人にどう思われようと割り切りました。
なぜなら、会社員としての成功が、そのまま人生の成功だとは思えないからです。むしろ、出世を目指すことは、その会社組織にますます依存し、縛られることにつながります。出世という階段を登れば登るほど、その会社から離れにくくなる。それは、私が望む「依存しない生き方」とは逆方向です。
経済的な自立にはまだ道半ばですが、この「精神的な割り切り」だけは先にできた。これは、自分の中で大きな変化でした。
それでも、会社員のメリットは大きい
誤解してほしくないのですが、私は「会社員なんて辞めるべきだ」と言いたいわけではありません。むしろ、会社員であることのメリットは、とても大きいと感じています。
たとえば——
- 社会保険料が労使折半になっていること
- 有給休暇があること
- 健康診断を受けられること
- 病気のときの傷病手当があること
これらは、完全に独立してしまうと自分で全部背負うことになる部分です。会社員という立場は、こうした手厚いセーフティネットの上に成り立っています。これを手放すのは、簡単なことではありません。
私の理想は「会社員」+「副業・投資」の両輪
では、どうするのか。
私が理想とするのは、完全に自由業になることではなく、「会社員」と「副業・投資」の両輪を回してバランスを取る生き方です。
会社員としての安定したベース(収入と社会保険などの保障)を土台にしつつ、副業や投資で「会社以外の収入の芽」を育てていく。そうすれば、会社に過度に依存することなく、それでいて安定も手放さずにいられます。
実は、完全にFIRE(早期リタイア)してしまうのも、それはそれでつまらないような気がしているのです。働くことそのものが嫌なわけではない。だからこそ、ゼロか百かではなく、両輪でバランスを取るのが、今の自分にとって一番しっくりくる形なのです。
まとめ:経済的自立の前に、精神的自立から
「会社に依存しない生き方」というと、副業で大きく稼ぐとか、独立して成功するといった、ハードルの高い話に聞こえるかもしれません。
でも、私が伝えたいのは少し違います。
経済的な自立は、正直まだ道半ばで構わない。それより先に、「出世が人生の成功ではない」と精神的に割り切ることから始められる。それだけでも、会社の理不尽との向き合い方は変わってきます。
そして、会社員のメリットはしっかり活かしながら、副業や投資で少しずつ「辞めても暮らせる余白」をつくっていく。完全な自由を目指さなくてもいい。会社員と、それ以外。この両輪を回していくことが、現実的で、かつ豊かな生き方だと、私は考えています。
これはあくまで、いまの私のスタンスです。これからも、自分の生き方を考えながら、少しずつ整えていきたいと思っています。

