信用取引をやめてよかった。約100万円の損失と引き換えに気づいたこと【40代の実体験】

お金

「もっと効率よく資産を増やしたい」——そう考えて、信用取引に手を出したことがあります。

結論から言うと、私は2〜3年で約100万円のマイナスを出し、最終的に信用取引から完全に手を引きました。そして今、はっきり言えるのは「やめて本当によかった」ということです。

この記事は、信用取引を否定するためのものではありません。ただ、当時の私と同じように「短期トレードで副収入を」と考えている方に、私の実体験から伝えたいことがあります。


信用取引を始めたきっかけ

私が信用取引を始めたのは、5〜6年ほど前のことです。きっかけは、とある投資手法を学んだことでした(手法の詳細は控えます)。

当時の私の状況は、こんな感じでした。

  • – 現物株はやっていなかった
  • – NISA口座はまだ持っていなかった
  • – iDeCoはやっていたが、積極的な運用はしていなかった
  • – 副業をやめたばかりで、それに代わる副収入源として期待していた

つまり、「現物株の経験もないまま、いきなり信用取引で副収入を狙った」というのが正直なところです。今思えば、かなり背伸びをしたスタートでした。


実際にやってみて:トータルで約100万円のマイナス

2〜3年続けた結果は、トータルで大きなマイナスでした。

短期的に勝てる場面もありました。でも、トータルでは負け越し。さらに、私は投資手法を学ぶことにもお金を使っていたため、その費用も合わせると、全体で100万円ほどのマイナスになりました。

幸い、追証や強制ロスカットといった最悪の事態は経験せずに済みました。資金管理だけは、なんとか守っていたのだと思います。

それでも、精神的にはかなり消耗しました。

一番怖かったのは「空売りの踏み上げ」

特に怖かったのが、空売りの踏み上げです。

空売りは、株価が下がれば利益になりますが、逆に上がると損失が出ます。しかも、株価の上昇に上限はないため、損失が理論上は青天井になります。この「際限なく損が膨らむかもしれない」という感覚は、現物株とはまるで違う恐怖でした。

夜も心が休まらない

さらに、日本市場が閉まったあとも、夜間にニューヨーク市場が動きます。その時間帯になると株のことが気になって仕方がなく、精神が休まることがありませんでした

気づけば、ほぼ一日中、株のことを考えている。そんな状態になっていました。


やめられなかった本当の理由:「元を取るまで」という呪縛

ここが、一番苦しかった部分かもしれません。

私は手法を学ぶためにお金を使っていたので、「そのぶんを回収するまではやめられない」という気持ちに、ずっと縛られていました。

いわゆるサンクコスト(すでに払って取り戻せない費用)にとらわれていたのです。「ここでやめたら、学んだお金も負けも全部ムダになる」——そう思うほど、やめる決断ができなくなる。これは本当に苦しい状態でした。

そして、もう一つ気づいたことがあります。架空トレード(練習)でうまくいっても、実際のお金を動かす取引とはまったくの別物だということです。練習では冷静に判断できても、本物のお金がかかると、人は同じようには動けません。

「この手法で勝ち続けるのは難しい。そもそも、株取引が自分の人生の中心になっているのはおかしいのではないか」

そう考えるようになり、あるタイミングで、私は損切りをして信用取引から手を引くことを決めました。


やめて何が変わったか

やめて、何より大きかったのは——株のことを考え続ける生活から解放されたことです。

それまでほぼ一日中、頭のどこかで株価のことを気にしていました。それがなくなったことで、株取引以外のことに思考が向くようになったのです。

結果として、自分の人生を少しずつ再構築する方向に進めるようになりました。これは、お金の損得では測れない大きな変化でした。

今、私がやっている投資は、NISAとiDeCoでのインデックス積立だけです。

短期の値動きや含み損・含み益は基本的に気にせず、淡々と積み立てを続けています。あれほど心を消耗させた投資が、今では「ほったらかし」で済んでいる。この穏やかさこそ、私が求めていたものでした。


信用取引そのものを否定したいわけではない

誤解してほしくないのですが、私は信用取引そのものが危険だと言いたいわけではありません

私自身、追証や強制ロスカットは経験しませんでした。資金管理をしっかりしながら行う分には、信用取引という仕組み自体に問題はないと思っています。短期トレードで結果を出している人も、実際にいるでしょう。

ただ、それはほんの一握りだというのが、私の実感です。そして何より、私が伝えたいのはこういうことです。

株式投資が人生の中心になってしまうのは、つまらない。


まとめ:私が信用取引をやめてよかったと思う理由

私の体験を整理すると、こうなります。

  • – 副収入を狙って信用取引を始めたが、手法の学習費も含めて約100万円のマイナス
  • – 空売りの踏み上げの恐怖、夜も気が休まらない日々で精神的に消耗した
  • – 「元を取るまで」というサンクコストの呪縛で、なかなかやめられなかった
  • – 損切りしてやめた結果、思考が解放され、人生を再構築できた
  • – 今はNISAとiDeCoのインデックス積立を淡々と続けている

信用取引や短期トレードを頭ごなしに否定するつもりはありません。でも、もしあなたが今、株のことで頭がいっぱいになり、心が休まらないのなら——一度立ち止まって考えてみてほしいのです。

その投資は、あなたの人生を豊かにしていますか。それとも、人生を株に明け渡してしまっていませんか。

私は、やめてよかったと心から思っています。

タイトルとURLをコピーしました