パスワード管理ソフトはロボフォーム歴15年。1Passwordに乗り換えなかった理由

IT・情報管理

「パスワード管理ソフトって、結局どれがいいの?」

こう検索すると、たいてい出てくるのは1PasswordかBitwarden。比較記事もこの2つが中心です。

でも私は、15年以上ずっとロボフォーム(RoboForm)を使い続けています。しかも、1Passwordへの乗り換えを検討したうえで、あえて乗り換えませんでした。

この記事では、長年ひとつのパスワード管理ソフトを使い続けている立場から、なぜ乗り換えなかったのか、そしてそもそもパスワード管理ソフトは必要なのかについて、正直にお伝えします。


15年以上、ロボフォームを使い続けている

正確にいつから使い始めたかは、もう覚えていません。ただ、15年以上前から使っているのは間違いないです。

なぜロボフォームを選んだのか。理由は単純で、当時は似たようなサービスがほとんどなかったからです。今のように選択肢が豊富な時代ではありませんでした。

つまり、綿密に比較検討して選んだわけではなく、たまたま最初に使ったものを、そのまま使い続けている——それが正直なところです。


私の使い方と、かかっているコスト

現在は有料のプレミアム版を使っています。年間で4,000円強です。

以前はWindows PC1台だけで使っていましたが、今はPCとiPadなど複数の機器で使用しています。端末をまたいだ同期も簡単で、どの機器からでも同じパスワードにアクセスできます。

ちなみにロボフォームには無料版もありますが、こちらは1台の機器でしか使えず、デバイス間の同期ができません。複数の端末を使うなら、有料版が必要になります。逆に「PC1台でしか使わない」という方なら、無料版でも十分かもしれません。

主な使い道は、ログイン情報の保存と自動入力、そしてパスワードの生成です。強固なパスワードを自動で作ってくれるので、使い回しをする必要がありません。


正直に言うと、「特別に良い」わけではない

ここは正直に書きます。

ロボフォームに、特段「ここが素晴らしい」という点も、「ここがダメだ」という点も、私は感じていません。

パスワード管理という機能面で見れば、他のアプリと大きな差はないのではないかと思っています。どのソフトも、保存して、自動入力して、生成する。基本的な部分は似たようなものです。

それでも使い続けている理由は、こういうことです。

  • – 動作が安定している
  • – 年間のランニングコストが比較的安価
  • – パスワードの保存だけでなく、生成機能もある
  • – そして何より——現状で困っていない

15年使って「特に不満がない」というのは、地味ですが、実はかなりの高評価なのかもしれません。


1Passwordへの乗り換えを検討して、やめた理由

評判の良い1Password。もちろん、私も乗り換えを検討したことがあります。

でも、実行しませんでした。理由は2つです。

①移行が面倒くさそうだった

これが一番大きいです。15年分のログイン情報を移すとなると、それだけで気が重い。

②ロボフォームに大きな不満がないから

そもそも困っていないのに、わざわざ手間をかけて移る理由が見つかりませんでした。

そして私は、こう考えました。

仮に1Passwordが100点、ロボフォームが80点だったとしても——乗り換えの手間や、長年使い慣れた動作感を手放すことを考えれば、現状の80点のままでいい。

「もっと良いものがあるかもしれない」と探し続けることも大切ですが、すでに機能しているものを、20点差のために入れ替えるコストは、意外と大きいのです。この判断は、今も間違っていなかったと思っています。

料金についての補足

なお、料金面で一つ気になる点があります。1Passwordは公式サイト経由だとドル決済(個人プランで年間48ドル程度)です。今後も円安が進みそうなことを考えると、円建てで支払えるサービスに比べて、割高になる可能性があります。

(日本ではソースネクスト版なら円決済も可能なようです)

長く使うツールだからこそ、為替の影響を受けるかどうかも、地味に効いてくるポイントだと思います。


パスワード管理ソフトを使う前と、使った後

かなり以前——2000年代の頃は、IDやパスワードでログインするシステム自体がまだ少なく、私は手書きで管理していました。

でも今は、まったく状況が違います。利用するシステムの数が膨大で、手書きのメモではとても対応できません。

パスワード管理ソフトを導入して一番変わったのは、「パスワードを忘れる心配がなくなった」ことです。

「あのサイトのパスワード、なんだったっけ」と悩む時間も、再設定する手間もない。今では、パスワード管理ソフトなしの運用は考えられません。


「有料は必須か?」——私のスタンス

最後に、まだパスワード管理ソフトを使っていない方へ。

まず率直に言うと、有料のパスワード管理ソフトは、必ずしも必須ではありません。

今はiOSなどの環境に無料のパスワード管理機能が標準で搭載されていますし、無料でも十分な機能を持つサービスもあります。それで足りるなら、無理にお金を払う必要はないと思います。

そのうえで、私自身のスタンスをお伝えします。

私は、必要なコストには適正なお金を払う、という考え方をしています。

そして私にとって、パスワード管理ソフトは間違いなく「必要なコスト」です。年間4,000円強で、日々のログインの手間が減り、パスワードを忘れる不安から解放され、使い回しのリスクも避けられる。これは払う価値のある支出だと判断しています。


まとめ:「今のままでいい」も立派な選択

パスワード管理ソフト選びの記事を読むと、「最強はどれか」という視点になりがちです。でも、実際に使い続けている立場から言えるのは、こういうことです。

  • – 機能面で、各ソフトに決定的な差はない(少なくとも個人利用では)
  • – 大事なのは「最高のもの」より「安定して使い続けられるもの」
  • – すでに困っていないなら、乗り換えないのも合理的な判断
  • – ただし、何も使っていないなら、何かは使った方がいい(無料でも可)

私はこれからも、ロボフォームを使い続けると思います。100点ではないかもしれませんが、15年間、私の面倒を見てくれている80点。それで十分なのです。

もしあなたが今、パスワードを使い回していたり、手書きのメモで管理していたりするなら——まずは無料のものからでいいので、何か一つ導入してみることをおすすめします。


なお、パソコン本体については、長年のWindowsからMacに乗り換えました。乗り換えなかった道具と、乗り換えた道具。比べて読んでいただくと面白いかもしれません。

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